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2010-07-30

懐剣とは~結婚式のマナー・しきたり~

懐剣とは、和装の際に花嫁が帯に着けている短刀の飾りのことを指します。

懐刀(ふところがたな)、隠剣(かくしつるぎ)ともいわれます。
「古事記」に「自懐出剱」(懐より剣を出す)とあるように、懐に隠し持つ刀剣のことを指します。

花嫁が武家に嫁ぐ際、武家の妻として恥じぬよう、また護身用に身に着けた習慣から定着したものです。
今では一般的な打掛ですが、もともとは武家の婚礼衣裳とされ、
「女であっても、いざというときには自分で自分の身を守るように」と、
嫁ぐ際に剣を身に着けさせていたそうです。

また「懐剣」は通常、白い布の袋に入っています。
錦袋に入れ帯の左側に差し、飾り紐を垂らします。
一般的に白無垢には白、色打ち掛けには鮮やかな色のものを用意します。

当初は護身用に実用品として持ち歩かれた「懐剣」ですが、この習慣は時間がたつにつれ、
女性の「たしなみ」「マナー」に近いものとなっていったと言われます。

自身の身は自分で守るという教訓、習わしだけではなく、嫁入り道具の一つとして婚礼の際にも
「長刀」や「短刀」が贈られるようになりました。

このような背景から「懐剣」は和装の小物の一つとして、今では地位を確立しています。

それから「剣には神が宿る」とも言われることから、花嫁を災いから守るお守りの役割として
持ち歩かれるとも言われています。
このように一種のお守り(護符「ごふ」)として邪気や災厄を払うものとしても扱われます。

このような武家の風習に対する憧れの気持ちもあり、明治時代以降、庶民の間でも婚礼道具に
懐剣を加えるようになったようです。

現在では扇を代用品にすることがほとんどですが、戦前・戦争中に登場した神前結婚式の婚礼では
本物の懐剣が用いられ、「貞操を汚されそうになったら自害して夫の足手まといになるな。」ということもあったそうです。

現在では様々な色の懐剣がありピンク色など可愛らしいものも出ています。

また七五三などでも子供用に、懐剣に見せかけたお飾りも販売されています。

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